こんにちは。
鹿児島市にあるながよし動物病院です。
3月12日、開院6周年を迎え、7年目に突入しました。
皆様に支えられ、ここまで来ました。
ありがとうございます。
6周年の素敵なプレゼントをいただきました。
本当にありがとうございます。
毎年開院記念日には開業した日のことを思い出し、
初心に戻るのですが・・・。
開院時から来ていただいている飼い主さんたち・・・
お気づきだろうか・・・
開院当初はやっていて、今やっていないことがあることを・・・。
それは・・・
ペットの手作りごはん指導
なぜかって・・・
信頼できるプロに出会ったからです。
ネット上でも本でもペットの手作り食に関してはたくさんの情報があふれています。
私は獣医師として、犬猫の栄養学に関して専門書を読み、理解した上で
そこに自分の考えを入れて手作り食指導をしていました。
ペットの栄養についてはAAFCOの栄養基準を満たすようにペットフード(総合栄養食)
は作られています。
炭水化物、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラルなど細かく基準が決められています。
その基準を100%クリアするフードを手作りするのはかなりハードルが高いです。
というか無理だと思っていました。
それでも手作り食にこだわったのは、今までに出会ったわんちゃん猫ちゃんたちのため。
もともと偏食でドッグフードをなかなか食べないわんちゃんがいて、
飼い主さんが今日は何粒食べました、とか
ドライブしながらだったら食べるので
毎朝毎夕運転しながらあげてます(昔の話です)とか。
また病気になって処方された療法食を食ベず、
でも真面目な飼い主さんは絶対に療法食を
あげなくてはと頑張っていたり。
そんな食べることが飼い主さんもペットも楽しそうじゃない姿を見てきました。
なんとかできないかな、と。
最近のペットフードはとても優秀なのでそれをしっかり食べてくれる
わんちゃん猫ちゃんはそれでOKなんです。
でもいろいろな事情でペットフードを食べないわんちゃん猫ちゃんに対しては
多少栄養バランス悪くても手作りごはんでカロリー摂取できればよいかな、と
思っていました。
ある時SNSでみかけたこちらDC one dishさんの投稿。
目からうろこでした。ペットの栄養学をこんなに極めている方がいるとは。
手作りするなら、しっかりとした栄養学理論をもとに組み立てていかなければいけない、
それを実践しているところがある!
というわけで私が飼い主さんにレシピ紹介することはやめました。
完全手作り食ではなく、トッピングという位置づけでの手作り食ということでは
使っていい食材、ダメな食材や東洋医学に基づいた旬の食材の効能について
のアドバイスはしています。
が、完全手作り食に関してはこちらを紹介させていただいています。
私は骨折手術などの整形外科はそれが得意な病院へ、循環器なども場合によっては
専門の先生にお願いしています。
栄養学についても同じこと。それが得意なところにお任せすることが
わんちゃん猫ちゃんのためであると思っています。
というわけで、年末に急性膵炎を起こしたつばき、
低脂肪のフードの食いつきがいまいちなので
低脂肪かつ減量を目的としたレシピを今回オーダーしてみました。
3種類のレシピを作っていただきました。
0.1g単位で書かれている材料を焼いたり煮たり蒸したりしてしっかり計量して
自分で作ります。(このために0.1gまで量れるスケーラー買いました)
リーフレットの写真とは程遠いのですが、つばきは固いものだと口内炎が
痛くて嫌がるため、つぶし気味になっています。
元々ドライフードに手作りの鶏肉や野菜を混ぜて与えていたので特に違和感なく
あっという間に完食。
3種類のレシピしっかり食べてくれました。
そして便の状態も硬さや状態100%OKです。
急性膵炎後時々軟便になっていたのですが、今のところそれもなく良便をキープ。
まだ初めて10日くらいなのですが、少し舌の赤みが出てきたように感じます。
東洋医学では気・血・津がからだの中をめぐっていると考えています。
それがバランスよく流れているといいのですが、何かが足りない、何かが多すぎる、
と体調に影響を及ぼします。
つばきは血虚の部分があると診ていたのですが、
そこが少し改善されているように感じます。
さて、ここで気になるところは・・・
手作り食にするとお高いでしょ。
そうですね、1日にかかる費用は市販のペットフードと比較すると
高いかもしれません。
ですが、それは比較する対象が違います。
病気になって治療にかかる費用と比較すると日々の食餌を手作り食にすることは
そこまで高価ではないのかな、と。
日々の食餌で健康を買っています。東洋医学でいうところの未病の時点でいろいろ
アプローチできればいいな、と思っています。
特にわんちゃん、猫ちゃんは、なんか調子悪いんだよ、と自己申告してくれません。
日々の飼い主さんの観察が大事になるのですが、食生活がまず基本となります。
すべての飼い主さんに手作り食をすすめているわけではありません。
総合栄養食のペットフードをしっかり食べて健康なわんちゃん猫ちゃんは
そのままでOKです、
ただ、もし何か気になるな、って思ったら
一つの選択肢として手作り食はありかと考えます。
興味がある方は当院にてお尋ねください。
4月の休診日です。
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4月末からゴールデンウィークがあります。
また4月は狂犬病予防接種、フィラリア症予防が始まり、外来診察が混むことがあります。
時間に余裕をもってご来院ください。
それでは7年目、始まります。
今月も頑張りましょう