アーク、16歳。
昨年初めより寝ている時間が極端に増えてきました。
犬の生活で食べることは重要なことです。
元々好き嫌いなく食べるアークですが、この1年でいろいろな変化が。
高齢犬の食生活についてはそれぞれの状況によっても違いますが、
1つの参考にしてもらえるといいかな、というお話です。
ちょっと長いので時間が無い方、最後にまとめているのでそこを先に読んで。
アークはT.プードルです。マズルが長い犬種です。
歯周病の為、今アークの歯は1本も残っていません。
数年前には犬歯1本だけ、という状況でした。
歯が無くなると長い下顎の骨の口先あたりが薄くなってきます。
歯を支える土台の役目しなくて済むので。
元々犬はよく噛んで食べる動物ではありません。
丸飲みだから歯が無くても困らない、と思いがちですが
実際はうまくフードを拾えなくなりました。
加えて舌の動きも悪くなり左側に常にだらん、と出ている状態。
上顎と下顎の嚙み合わせ、さらに舌で巻き込んでフードを口に運ぶ、
この動作が出来ない。
うまくフードを口に入れられない、という状況。
ウェットフードは特に苦手。
柔らかいフードはうまく拾えず食器に押し付けてしまいます。
ドライフードも粒が大きすぎても小さすぎても食べにくい。
今食べているフードのサイズがベスト
数年前からアークやツバキの食餌はドッグフード+手作りご飯です。
手づくりご飯を足すことで水分補給もでき、
ウンチがちょうどいい柔らかさになるので。
手づくりと言っても、肉・魚と芋と野菜を一緒に煮るだけ。
スープごとドライフードにかける。
つゆだく牛丼みたいな。
ちなみにこれは2年前の誕生日。人参やサツマイモやキュウリ、鶏肉・・・だったと。
もちろん食べる時には崩してあげましたが、この頃はこの程度の柔らかさでも
食べる事が出来ていました。
そしてこれが最近の食餌。
パラパラ感が伝わりますか?
鶏肉もサツマイモも焼いて細かく切っています。
ブロッコリーはさっと茹でていますが結構歯ごたえある硬さに。
水分は少なめですが、たんぱく質強化と抗酸化作用狙いで。
この硬さならドライフードと一緒にうまく口に運べています。
そして次にこの写真。
最近のアークの食餌姿勢。
丸くなって寝ている時間が増えて背骨が丸まってきました。
前足と後足の間隔、狭いですよね。
朝夕にストレッチはしているのですが少しずつ筋肉も落ち、関節もこわばっています。
で、見てほしいのは食器の高さ。
今までは床に直置きでしたが、それだと四肢や首に負担が。
この写真ではまだちょっと低いです。
このくらいでいいかな。
そして、食器の形。
底が丸くなっている方がフードをすくいやすい。
底が平らな場合、2つ前の写真のように真ん中が高くなるようにフードを置いています。
食べている最中にも真ん中に寄せて山になるように調整すると食べやすい。
それでも最後の数粒はなかなか食べられないことも。
口に直接いれようとしても舌をうまく動かせないのでなかなか飲み込めない。
それでも食いしん坊なので諦めずに最後まで粘って食べています。
それから、今は1日4食くらいです。
1度にたくさんの量が食べられない。
食べるタイミングは朝・昼・夕方・夜
お腹すいた、と口をくちゃくちゃさせてアピールします。
ちょっと食べ過ぎたり、違うドライフードだとすぐに大腸性の下痢になってしまいます。
今までお腹を壊すことはほとんどなかったのですが・・・。
乳酸菌は毎日フードに足していたので腸内環境は整っていた方かと。
それでも確実に年を取り、少しずつ身体の機能は衰えています。
さて、まとめです。
高齢のわんちゃん(猫ちゃんも)の食生活工夫するところ
●フードの大きさ、硬さを見てみよう
大きい粒、小さい粒、ドライフード、ウェットフードどれが食べやすいですか
●食器の形状を見てみよう
底が平ら、お椀型、食器の深さ、材質(つるつる、ちょっとざらざら、とか)
●食器を置く高さ
低すぎず高すぎず首や肢に負担ない高さ
●量と回数
お腹に負担がかからないあげ方は?ウンチを見て判断して
それ以外にもわんちゃん、猫ちゃんそれぞれの体格、性格、生活環境により
工夫するところは変わってきます。
高齢になり食が細くなってきた、わけではなく食べたいけどうまく食べられない、
のかもしれません。
気になったらご相談ください。